感情の泡。

Golden Delicious
 「歌うたいのバラッド」 歌詞の中のほんの一節から、

情熱の彼方に何がある? 気になるから行こうよ

 高校生のときラジオで初めて聴いて好きになった、斉藤和義の曲。好きなものは好きだし、曲の聴き方はその時によって色々なってみせる。 なんとなく最近このフレーズが引っ掛かっていたから。
 あたしは勝手に結婚なり、一緒に生きようと決めた二人の先を考えた。ぼんやりと。
 自分にも遥か遠いことじゃないと思う。今は相手も結婚にも、結びつけるものが何も無いけれど。
 ドラマティックな恋愛も、運命だという確信も、思い込み以外はまだないんだけど。ともかくそういう熱のような花火みたいな瞬間があって結ばれて。想いの表現も感じ方も人それぞれだけど、情熱や激しい波がいつかやんでも、年をとってもその人との未来が…「気になるから」ってゆーのがいいと思った。
 一緒の暮らしに慣れても、子供が生まれても、おじいちゃんとおばあちゃんになっても。何があっても。知りたくて、楽しそうな気がして、君がずっといるような気がして。
 劇的な展開があってもなくても、誰かと居てその先を描こうとしている自分を発見することが「運命」という言葉より、今の自分はわかったような気になるんだ。