虹をつなぐパーツを創る

 洗われた町にいる、彼もきっとそう遠くはない。
 分かりやすいのがいいよね。思いつくままとか今から行くねとか。とっさに持っていける荷物と、わずかな胸の高鳴りだけで。
 着実で地味な段階も投げださなくていいんだし、橋を渡すからこそ先へ行ける。跳躍して万事が上手くいくのを格好いいと夢見がち。でもそうじゃない、少なくとも自分はそうじゃない。
 地味であっても歩みをやめないのが、ゆくゆくは近道になったりするのだから。