2005-11-30 半透明の滴 日記 強い風、 夜が駆け足でやってきて、すっぽりと被ってしまう。 冬の夜は眠たいのに、なんだか眠ってしまうのがこわくてやり過ごす。 昼間とはまるで別物の不安にかられて、一日が廻るんだってことを忘れるくらい。 この風が吹き荒れたあとで そのあとで、 素足につめたい、額と頬には温もりが消えない指。 一番にみつめるのがあなたであって、やっとあたしは眠りに落ちる。 胸いっぱい吸い込んだ白い朝の気配に、ガラスの水滴、 なぜだかもう目があけられない。 「おはよう」の声がとおく霞む。