4.7 シフクノオト

春は、
ざわざわってくすぐって、時々いたずらする風がすき。
街に咲く、春いろの洪水がすき。
甘酸っぱいいちごの「サクッ」っていうのがしあわせ。
桃色にそまる空気に深呼吸、
桜は散ってしまっても。


あなたの隣で笑ってた、あの春が胸に棲んで
上を向かせてる、気がするんだ。
「きれいになったね」
初めて真直ぐにもらった。
そんなこと云うようになったあなたが、可笑しくて。


あれから2年後の季節が廻る。