淡雪が融けないね

 喜ぶ顔がみたいから。
 そう手のひらに閉じこめて、開いてみせるその日を楽しみにしてるけれど。いいたくてたまらなくなる。すぐふれられる距離に君がいないと、始まらない。
 当たり前だけれど向かい合わなくちゃ、わらう時に細める目元もはっきりと映せないから、すぐに目を伏せてしまうよ。君がいなくちゃ、一日がおわらないまま積もってゆくだけ。