最後の夏休み

彼女
シャッター
気付かれないように 「彼女」より


8月のサウンドストリート21のパーソナリティだったり、SCHOOL OF LOCK!Date Fmの1DAYゲストだったりと、ラジオから聴こえてくるアイコの声にもめちゃめちゃ元気をもらった。夏が去ってく少し前に届いたアルバム、始まりの2曲は想いを回らせてストンと手の平におちた。…
今回の休みで今までとちがったのは、人に頼ったり甘えたりしたいと思ってできたこと。起きて寝るのがやっとできるだけのしんどい時には無理だけど、家の中で遊べる程度だったら「今外には出られないから遊びに来て」って気兼ねなくいえるようになった。それが友だちからしたら迷惑よりむしろ嬉しいことなんだって、私も嬉しくなる。
8月26日、早朝私は診療と丹羽先生のスピーチを聞くために新幹線に乗り新横浜へ。東京で再就職が決まった彼も出発の日。花火をした夜以来、私たちは会えないまま歩き出した。それでよかったと思うんだ、あげたい物もあったけれど旅立つ前の日の夜に会おうなんて、やめといてよかったと思うでしょ?冗談でも泣いてしまうかも、そしたらふたりは困るよね。あなたとこの3ヶ月最後の夏休みをすごせた、それはキラキラした日々だった。けれどその光の粒はもう目を眩ませたりしない、前を向く支えになっていて、やっぱりそれが私たちに似合っていると思うから。
次の朝、目が覚めてベランダに出たら秋の風がふいて「夏は終わったんだ」と思った。彼がこれから暮らす街にもこの風がふいているかな。