天使みたいだった

 金スマで3週にわたって大竹しのぶさんの特集を放送していて、今夜は最終週だった。そこで最後に亡くなった前の旦那さんから時代を越えて届いた手紙のことが語られていました。1985年に開催された万博で投函された手紙を、15年後の21世紀の元旦に配達されるというものでした。旦那さんの病気を知り「これが届くときに彼はいないかもしれない」と思ってしまう気持と奇跡を願う気持と揺れながら、愛する人のとなり、未来に手紙を書いたそうです。
 この話を、昨年の6月20日大竹さんの「恋心〜思ひは時間(とき)を超えて、今も昔も」という歌と話の舞台で、聴きました。そこでは恋文を詠んだり、恋のうたを歌うのが中心で、大竹さんの家族の話もたくさんしていました。最初の結婚をした旦那さんのこと、二千翔くんといまるちゃんのこと、さんまさんのこと、大竹さんのお母さんのことも。
 感じたのは女優というお仕事をしていても、どこにいても彼女は家族のことを想っている、ということ。目の前に立っている女性も、ドラマやお芝居をしているときの彼女も、きっと家に帰った母親のかおも、どれも大竹しのぶでどれも本当なのだと。
 忘れられない手紙の話にしても、ていねいに思い浮かべながら言葉にしていて、言葉の枠からあふれてしまう心の湧き水は表情や瞳でも語られていたようにおもいます。だれかを愛する心だったりエネルギーが、その日の舞台にも注がれていたと私は捉えました。
 アンコールで「明日がある」を歌っていた時のこと、ドレスの裾をつかんで客席に下りてきて端から端へと走る姿には驚きました。お客さんは沸いていて、もちろん私も興奮してしまいました。そして、うんと近くで握手ができました!!!良い匂いがして、ふわっとやわらかく温かい手で、白くてきれいで。テレビでも綺麗だとわかるけど、実物は想像をはるかにこえてかわいいし、ため息ものです。
 歌声も素晴しかったんです、お話しする声の雰囲気とは一変して強くて豊かなひびき。表現される思ひは、体の何倍ものスケールを感じさせ、歌の世界を大竹しのぶというフィルターをとおして創られていたのだと思います。
 またこの目で大竹しのぶさんという女性をみたいです。これからのお仕事もとても、楽しみに注目しています。